jQuery UI API の基礎と活用: インターネットアプリケーション開発を容易にする
本稿では、jQuery UI API が提供する多岐にわたるウィジェットとその機能について解説し、魅力的で操作性の高いウェブアプリケーションを構築するための指針を示します。
1. インタラクション ( Interactions )
ユーザーの操作に応じて要素を動的に変化させるための機能群です。
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Draggable (ドラッグ可能)
要素をドラッグ可能にする。ドラッグ方向、範囲、イベントなどを制御できる。
$("#draggable").draggable();
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Droppable (ドロップ可能)
ドロップ可能な領域を定義し、ドロップされた要素に対する処理を記述できる。
$("#droppable").droppable({ drop: function( event, ui ) { $( this ) .addClass( "ui-state-highlight" ) .find( "p" ) .html( "Dropped!" ); } });
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Resizable (サイズ変更可能)
要素のサイズをドラッグ操作で変更できるようにする。サイズ変更方向、比率、イベントなどを制御できる。
$("#resizable").resizable();
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Selectable (選択可能)
複数の要素を選択可能にする。マウスやキーボード操作による選択、選択状態の取得、スタイルの変更などが行える。
$("#selectable").selectable();
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Sortable (ソート可能)
要素をドラッグ&ドロップで並び替えられるようにする。複数のリスト間の並び替え、イベント処理などもサポートする。
$("#sortable").sortable();
2. ウィジェット ( Widgets )
一般的なUI要素を簡単に実装するための機能群です。
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Accordion (アコーディオン)
複数のコンテンツを折りたたみ可能なパネルとして表示する。パネルの展開/折りたたみ動作、スタイルなどをカスタマイズできる。
$("#accordion").accordion();
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Autocomplete (自動補完)
入力欄に、入力候補を表示する。ローカルまたはリモートのデータソース、候補リストのスタイル、イベントなどを設定できる。
$("#tags").autocomplete({ source: availableTags });
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Button (ボタン)
ボタン要素を強化し、様々なスタイルや機能を追加する。ボタンの状態管理、アイコン/ラベルの追加、イベント処理などが行える。
$("#button").button();
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Datepicker (日付選択)
カレンダー形式で日付を選択できるようにする。日付フォーマット、表示言語、選択可能範囲、イベントなどをカスタマイズできる。
$("#datepicker").datepicker();
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Dialog (ダイアログ)
モーダル/非モーダルダイアログを作成する。ダイアログの位置、サイズ、外観、ボタン、イベントなどを制御できる。
$("#dialog").dialog();
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Menu (メニュー)
ドロップダウンメニューやコンテキストメニューを作成する。多階層メニュー、メニュー項目のスタイル、イベントなどを設定できる。
$("#menu").menu();
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Progressbar (プログレスバー)
タスクの進捗状況を視覚的に表示する。プログレスバーの値、表示スタイル、イベントなどを制御できる。
$("#progressbar").progressbar({ value: 37 });
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Selectmenu (セレクトメニュー)
標準のセレクトボックスを強化し、より使いやすくする。単一/複数選択、オプションリストのスタイル、イベントなどを設定できる。
$("#selectmenu").selectmenu();
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Slider (スライダー)
スライダー操作で値を選択できるようにする。スライダーの範囲、外観、動作、イベントなどをカスタマイズできる。
$("#slider").slider();
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Spinner (スピナー)
数値入力欄に、増減ボタンを付ける。増減ステップ、スタイル、イベントなどを設定できる。
$("#spinner").spinner();
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Tabs (タブ)
複数のコンテンツをタブ形式で切り替えて表示する。タブの切り替え動作、スタイル、イベントなどをカスタマイズできる。
$("#tabs").tabs();
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Tooltip (ツールチップ)
要素にマウスオーバーした際に、ツールチップを表示する。ツールチップの位置、スタイル、表示時間、イベントなどを設定できる。
$("#tooltip").tooltip();
3. エフェクト ( Effects )
アニメーション効果を提供します。フェードイン/アウト、スライド、表示/非表示などを実現できます。これらの効果は、要素の表示状態をスムーズに変化させるために利用されます。
まとめ
jQuery UIは、インタラクティブでユーザーフレンドリーなウェブアプリケーションを構築するための強力なツールです。APIを活用することで、開発者は開発時間を短縮し、生産性を向上させ、より魅力的なウェブページを作成することができます。
参考資料
jQuery UIに関するQ&A
質問 | 回答 |
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jQuery UIはどのようなライセンスで使用できますか? | MITライセンスで使用できます。商用利用も可能です。 |
jQuery UIを使用するメリットは何ですか? | クロスブラウザ対応がされているため、ブラウザ間の表示差異を吸収することができます。また、複雑なUIを簡単に実装できる点もメリットです。 |
jQuery UIの最新バージョンを確認するにはどうすればよいですか? | jQuery UI 公式サイトで最新バージョンを確認できます。 |