aws compute optimizer

AWS Compute Optimizer:コストとパフォーマンスを最適化

AWS Compute Optimizerは、AWSのコンピューティングリソースを最適化するために、機械学習を活用した高度な分析ツールです。このサービスは、クラウドリソースの使用状況を監視・分析し、コスト削減とパフォーマンス向上を実現するための具体的な推奨事項を提供します。対象となるリソースには、Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)、Amazon EBS(Elastic Block Store)、AWS Lambda、ECS on Fargateなどがあり、適切なリソース設定を提案することで、企業や組織がクラウドリソースを効率よく活用できるよう支援します。

AWS Compute Optimizer:サービス概要と料金

AWS Compute Optimizerは、ユーザーのリソース使用状況を詳細に分析し、どのインスタンスタイプやサイズ、設定が最も効率的であるかを推奨します。このサービスは基本的に無料で提供されており、標準的なメトリクスを使ったリソース最適化推奨を得ることができます。しかし、「EC2メトリクスの拡張インフラストラクチャメトリクス」を利用する場合には、追加料金が発生します。この拡張機能により、EC2インスタンスやAuto Scalingグループの分析期間を14日間から最大93日間に延長でき、より長期的なデータに基づいて精度の高い推奨事項を提供します。

料金プラン

  • 基本機能:無料
  • 拡張機能:追加料金が発生(EC2メトリクスの拡張)

AWS Compute Optimizer:使い方

AWS Compute Optimizerは、簡単に利用できるダッシュボードを提供し、各サービスのリソース最適化推奨を一覧表示します。これにより、ユーザーは自分のリソース状況を素早く把握し、最適化を図ることができます。

リソースタイプ別表示

ダッシュボードでは、EC2、EBS、Lambdaなど、リソースタイプごとに最適化の推奨事項を確認できます。例えば、EC2インスタンスの適切なインスタンスタイプへの変更や、EBSボリュームのサイズ調整など、各サービスに最適な設定を提案してくれます。

アカウント別表示 (Organizations利用時)

AWS Organizationsを利用している場合、複数のアカウントを一元管理し、組織内の各アカウントに対するリソース最適化の推奨事項を個別に表示することができます。これにより、組織全体のリソース管理が効率化されます。

コスト削減効果の可視化

推奨事項を実施した場合に、どれだけコスト削減ができるかをグラフで視覚的に表示します。これにより、どの変更が最も効果的かをすぐに確認でき、意思決定がスムーズになります。

パフォーマンスリスク分析

Compute Optimizerは、リソースのパフォーマンスリスクを分析し、パフォーマンスの低下を引き起こす可能性のあるリソースを優先順位付けして表示します。これにより、最も重要なパフォーマンスリスクを最初に対応できるようになります。

推奨事項の詳細表示

対象リソースを選択し、「詳細を表示」をクリックすると、推奨される設定オプションと過去のリソース使用状況が表示されます。ここで、リソース変更によるコストの差異やパフォーマンスへの影響を評価することができます。

AWS Compute Optimizer:詳細設定

AWS Compute Optimizerは、標準的な推奨機能に加えて、さらに高度な設定が可能です。

拡張インフラストラクチャメトリクス

EC2インスタンスやAuto Scalingグループの分析期間を14日間から最大93日間に延長することができ、長期間にわたるデータを基にした推奨事項を得ることができます。これにより、リソースの使用傾向をより深く理解し、さらに精度の高い最適化を行うことが可能です。

推論されるワークロードタイプ

Compute Optimizerは、インスタンス内で実行されているアプリケーションを推測し、そのワークロードに最適なリソース設定を提案します。例えば、データベースアプリケーションやバッチ処理アプリケーションなど、アプリケーションのタイプに基づいてより適切な推奨が行われます。

外部メトリクスの取り込み

Datadog、Dynatrace、Instana、New Relicなどの外部監視ツールからメトリクスを取り込むことができ、リソース使用状況の分析精度が向上します。これにより、サードパーティの監視ツールを活用してさらに詳細な分析が可能となります。

AWS Compute Optimizer:Organizationsでの利用

AWS Organizationsを使用している場合、Compute Optimizerは組織全体でのリソース最適化管理を容易にします。管理アカウント(または委任管理者)から、組織内のすべてのアカウントの設定や推奨事項を一元管理できます。これにより、各アカウントにログインせずとも、推奨事項の確認や設定変更を行うことができます。

委任管理者の設定

特定のメンバーアカウントを委任管理者に指定することで、そのアカウントにも管理アカウントと同等の権限を付与できます。これにより、組織内の複数のアカウントに対する管理業務を分担でき、効率的にリソースの最適化を実施できます。

AWS Compute Optimizer:まとめ

AWS Compute Optimizerは、クラウドリソースのコスト削減とパフォーマンス向上に貢献する非常に強力なツールです。AWSの各サービスを最適化するための詳細な分析と推奨事項を提供し、ユーザーはシンプルなインターフェースでリソースの最適化を実施できます。また、AWS Organizationsとの連携により、組織全体のリソース管理が一元化され、規模に関わらず効率的なコスト管理が可能となります。Compute Optimizerを活用することで、リソースをより効果的に活用し、クラウドのコスト効率を最大化することができます。

参考文献

AWS Compute Optimizer

Q&A

Q1: AWS Compute Optimizerの主な利点は何ですか?

A: AWS Compute Optimizerはリソースの無駄遣いを削減し、コスト効率を向上させることで、企業の運用を最適化します。

Q2: どのようなサービスに対応していますか?

A: Compute Optimizerは、Amazon EC2、AWS Lambda、Amazon ECS、AWS Fargateに対応しています。

Q3: 推奨内容はどのくらいの頻度で更新されますか?

A: AWS Compute Optimizerは、環境の使用状況に応じて、定期的に推奨内容を更新します。