GCPの無料枠はどれくらいですか? 気になる範囲と利用方法
「GCPの無料枠はどれくらいですか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。Google Cloud Platform(GCP)では、Always Freeという制度で、一定の制限内で複数のサービスを無料で利用できる機会を提供しています。本記事では、GCPの無料枠で利用できるサービスの範囲やその利用方法、さらに無料枠を有効に活用するためのポイントについて解説します。
GCP無料枠:サービスごとの利用範囲
GCPの無料枠はサービスごとに利用範囲が異なり、特定の制限内で無料で利用できます。以下に、代表的なサービスとその無料枠を紹介します。
1. Compute Engine:仮想マシン
- e2-microインスタンス:
- 対象リージョン: us-west1, us-central1, us-east1
- 無料利用時間: 毎月720時間まで無料(1台分)
- 制限: プリエンプティブインスタンス(予告なしに停止されるインスタンス)は対象外
- 永続ディスク:
- 容量: 30GBまで無料
Compute Engineの無料枠は、小規模なウェブサイトや開発環境、学習用途に適しています。
2. Cloud Storage:オブジェクトストレージ
- ストレージ容量: 5GBまで無料
- クラスAオペレーション: 5,000回まで無料
- クラスBオペレーション: 50,000回まで無料
- 下りネットワーク帯域幅: 1GBまで無料
Cloud Storageの無料枠は、静的コンテンツのホスティングや小規模なバックアップ用途に便利です。
3. BigQuery:データウェアハウス
- ストレージ: 10GBまで無料
- クエリ処理: 毎月1TBまで無料
BigQueryは大規模なデータセットの分析に適しており、データ分析の練習やプロトタイプに利用できます。
4. Cloud Functions:サーバーレス関数
- 呼び出し回数: 200万回まで無料
- コンピューティング時間: 400,000GB秒、200,000GHz秒、下りネットワーク帯域幅5GBまで無料
Cloud Functionsは、イベント駆動型アプリケーションを開発するための理想的なプラットフォームです。
5. Cloud Run:サーバーレスコンテナ
- リクエスト数: 200万回まで無料
- コンピューティング時間(リクエスト処理時): 360,000GiB秒(メモリ)、180,000vCPU秒まで無料
- コンピューティング時間(常時CPU割り当て時): 450,000GiB秒(メモリ)、240,000vCPU秒まで無料
Cloud Runは、サーバーレスでコンテナ化されたアプリケーションを簡単に実行するためのサービスです。
6. その他のサービス
- AutoML Translation: 月額40ドル相当まで無料
- Cloud Build: 1日120分のビルド時間、同時ビルド数10件まで無料
- Video Intelligence API: 毎月1,000分まで無料
これらのサービスも、特定のプロジェクトでAIやビデオ解析などを試すのに役立ちます。
GCP無料枠の注意点
GCPの無料枠を使う際に注意すべきポイントをいくつか紹介します。
1. リージョン制限
一部のサービスは、無料枠が適用されるリージョンが限定されています。例えば、Compute Engineのe2-microインスタンスは特定のリージョン(us-west1, us-central1, us-east1)でのみ無料で利用できます。利用したいサービスが利用可能なリージョンかどうかを確認しておくことが大切です。
2. 月間制限
無料枠は月ごとにリセットされます。毎月、利用可能な枠がリセットされるため、翌月も引き続き利用することができます。リセット後に再度無料枠を使用する際には、次月の利用状況に合わせてリソースの管理を行いましょう。
3. 無料トライアルとの関係
無料トライアル期間中は、無料枠の範囲内であれば、トライアルのクレジットは消費されません。つまり、無料枠を利用する限り、トライアルクレジットは無駄に使われることはないので安心して利用できます。
4. 無料枠を超えた場合
無料枠を超えた利用分については、通常料金で課金されます。無料枠を超える利用が発生しないように、リソースの使用状況を定期的に確認し、予算内で運用することが求められます。
GCP無料枠を使いこなすためのポイント
GCPの無料枠を最大限に活用するためのポイントを紹介します。
1. 利用状況の確認
GCPコンソールで各サービスの利用状況を定期的に確認することが重要です。利用状況を把握することで、無料枠を超過しないように管理できます。
2. 不要なリソースの削除
使用していないリソース(インスタンス、ディスク、IPアドレスなど)は、課金が発生しないように削除しておきましょう。不要なリソースをそのまま放置しておくと、予期しない料金が発生する可能性があります。
3. 予算とアラートの設定
GCPでは、予算設定とアラート機能を活用できます。予算設定を行うことで、無料枠を超えた利用が発生した際に通知を受け取ることができ、支出をコントロールできます。
4. 公式ドキュメントの確認
無料枠の範囲は変更される可能性があります。最新の情報を確認するために、GCPの公式ドキュメントを定期的にチェックしましょう。
まとめ
GCPの無料枠は、クラウドサービスを試すための非常に便利な手段です。無料枠の範囲と注意点を理解し、適切に管理することで、コストを抑えつつ様々なサービスを活用できます。無料枠を有効に活用し、GCPを効果的に利用しましょう。
関連リソース
さらに詳細な情報は、以下のリンクからご確認ください:
Q&A
Q1: GCPの無料枠はどのくらいの期間利用できますか?
A1: GCPの無料枠は、登録から12ヶ月間使用することができますが、サービスによっては追加の無料枠が永久に提供されるものもあります。
Q2: 無料枠を超えるとどのような料金が発生しますか?
A2: 無料枠を超えた際には、使用したサービスに対して通常の料金が課金されます。料金詳細はGCPの料金ページで確認できます。
Q3: GCPの無料枠を使ってプロジェクトを運営できますか?
A3: 可能ですが、無料枠の制限内で運営する必要があります。大規模なアプリケーションやサービスには追加の費用が発生する可能性があります。
その他の参考記事:gcp 無料 枠