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Computer-delivered IELTS:コンピューターで受験するIELTSのメリットとデメリット

「Computer-delivered IELTS」とは、従来の紙と鉛筆によるIELTS試験とは異なり、コンピューター上で受験する方式のIELTS試験です。IELTSは国際的に認知された英語能力を測定する試験で、特に留学や移住を希望する人々に重要な役割を果たしています。この記事では、IELTSの2つのモジュール(Academic、General Training)と2つの受験方式(Paper-based、Computer-delivered)の違い、さらにBritish Council主催と英検主催の違いを比較しながら、Computer-delivered IELTSのメリットとデメリットを詳しく解説します。

Academicモジュール vs. General Trainingモジュール

IELTS試験には主に2つのモジュールがあり、それぞれ目的が異なります。

IELTS Academic

IELTS Academicは、主に留学を希望する方向けのモジュールです。学術的な英語力を測定することを目的としており、内容は一般的に難易度が高いです。ライティングセクションでは図表の説明やデータ分析が求められ、スピーキングでは学術的な話題についての会話が出題されます。学問的なコミュニケーション能力を証明するために設計されています。

IELTS General Training

一方、IELTS General Trainingは、移住や仕事のために必要な英語力を測定するモジュールです。日常生活で使われる英語力を測る内容で、Academicよりも易しい設問となっています。ライティングではメール作成や手紙の書き方が求められ、スピーキングでは日常的な会話や生活の場面に関連した話題が出題されます。移住や職業に関連した英語力を証明するための試験です。

Paper-based IELTS vs. Computer-delivered IELTS

IELTSには、伝統的なPaper-based(紙と鉛筆による試験)方式と、Computer-delivered(コンピューターでの試験)方式があります。以下は、それぞれの方式の違いです。

Paper-based IELTS

従来のPaper-based IELTSは、リスニングの音声がスピーカーから流れ、ライティングは手書きで行います。試験が終了してから結果発表までに約2週間かかります。この方式は長年使用されてきた伝統的な方法で、世界中で広く採用されています。

Computer-delivered IELTS

Computer-delivered IELTSは、コンピューターを使って受験する方式です。リスニングの音声はヘッドホンを通じて流れ、ライティングはキーボードで入力します。この方式は試験後数日以内に結果が発表され、試験日程の選択肢も豊富で、受験者にとって便利な点が多いです。また、試験のスケジュールや会場が選べる柔軟性も特徴です。

Computer-delivered IELTS のメリット・デメリット

メリット

  1. 結果発表が早い
    Computer-delivered IELTSでは、試験後数日以内に結果がわかるため、迅速な対応が求められる場合に便利です。例えば、出願締切に間に合わせる必要がある場合などに大きな利点となります。

  2. 試験日程の選択肢が多い
    Computer-delivered IELTSでは、試験日程の選択肢が豊富にあり、スケジュール調整がしやすいです。忙しい方や柔軟な日程を希望する方には特に有利です。

  3. スピーキングテストの開始時間を選べる
    コンピューター試験では、スピーキングテストの開始時間を選ぶことができるため、試験前に自分のコンディションを調整しやすいです。これにより、パフォーマンスを最大化できます。

  4. ライティングでコピー&ペースト、ワード数表示が可能
    Computer-deliveredではライティングセクションでコピー&ペースト機能やワード数表示が利用できるため、効率的に文章を作成できます。手書きの場合に比べ、作業がスムーズに進みます。

  5. 受験者が少ない
    Computer-delivered IELTSは、1日に受験する人数が限られているため、会場が比較的落ち着いており、リラックスして試験を受けやすい環境が整っています。

デメリット

  1. リスニングでメモ転記の時間がない
    Paper-based IELTSではリスニング終了後にメモを転記する時間がありますが、Computer-delivered IELTSではリスニング中にすぐに回答を入力する必要があるため、メモ転記の時間がありません。これに慣れないと焦る可能性があります。

  2. タイピングに慣れていないと不利
    Computer-delivered IELTSではライティングがキーボード入力になるため、タイピングに慣れていないと時間内にうまく回答できない場合があります。特に、手書きの方が得意な人には不安が残るかもしれません。

  3. 試験会場が少ない
    Computer-delivered IELTSの試験会場は大都市に限られており、地方に住んでいる方にとっては受験会場へのアクセスが難しい場合があります。

  4. British Council主催の場合は全て英語での案内
    British Council主催の場合、受付から試験中の説明まで全て英語で行われるため、英語に不安がある人には少しハードルが高く感じるかもしれません。

英検主催 vs. British Council主催

英検主催

英検主催では、Paper-based IELTSとComputer-delivered IELTS(Academicのみ)両方の形式に対応しています。試験会場と日程が多く、試験の案内は日本語と英語で行われるため、日本語で案内を受けたい方にはこちらが便利です。

British Council主催

British Council主催では、Computer-delivered IELTS(両モジュール対応)とイギリスビザ申請用IELTSのみの対応となります。試験会場は大都市に限られており、全ての案内が英語で行われます。英語に自信がある方には問題ありませんが、英語の理解に不安がある場合は注意が必要です。

まとめ:Computer-delivered IELTS はこんな人におすすめ

Computer-delivered IELTSは、以下のような人に特におすすめです:

  • 早く結果を知りたい人
    結果発表が早いため、迅速に次のステップを進めたい方に適しています。

  • 試験日程の選択肢が多い方が良い人
    受験日程の選択肢が豊富で、自分のスケジュールに合わせて受験できるため、柔軟に調整したい方に向いています。

  • スピーキングテストの開始時間を選びたい人
    スピーキングの時間を自分で調整できるため、試験中のストレスを減らしたい方におすすめです。

  • ライティングでコピー&ペーストやワード数表示機能を使いたい人
    効率的にライティングを進めたい方にとって便利な機能が提供されています。

  • タイピングに慣れている人
    キーボード入力に慣れていれば、Paper-basedよりも効率的に進められる場合があります。

  • 英語でのコミュニケーションに抵抗がない人
    英語での案内が全て英語で行われるため、英語の理解に自信がある人に適しています。

Computer-delivered IELTSには、メリットとデメリットがあります。自分の特性や状況に合わせて、どちらの受験方式が自分に合っているかを十分に検討してから、試験を選ぶことが大切です。

関連QA

  • Q: コンピュータ版IELTSとペーパー版IELTSの違いは何ですか?
    A: コンピュータ版はデジタル形式で即時スコアが確認できる一方、ペーパー版は手書きです。
  • Q: コンピュータ版IELTSの受験スケジュールはどのように決まりますか?
    A: 受験者は公式サイトから希望する日程を選択できます。
  • Q: テストの準備におすすめの方法はありますか?
    A: 各セクションの模擬テストを通じて、自分の弱点を確認し、重点的に学習することが効果的です。