jquery when done 動かない

jQuery の $.when().done() が動かない時の解決策

jQueryのDeferredオブジェクトで非同期処理を扱う際に、 `$.when().done()` が期待通りに動かない場合の解決策と、考えられる原因を紹介します。

問題の状況

  • `$.when().done()` を使って非同期処理の完了後に実行したい処理が実行されない。
  • コードは正しく記述されているように見えるが、期待する結果が得られない。

具体的な状況例

例えば、以下のように2つのajaxリクエストが成功した後に処理を実行するコードを記述したとします。


$.when(
  $.ajax('/api/data1'),
  $.ajax('/api/data2')
).done(function(data1, data2) {
  // 両方のリクエストが成功した場合に実行したい処理
  console.log("data1:", data1);
  console.log("data2:", data2);
}).fail(function() {
  // いずれかのリクエストが失敗した場合に実行したい処理
  console.log("Error occurred.");
});

しかし、上記のコードが期待通りに動作せず、`done()` 内の処理が実行されない、またはエラーが発生するなどの問題が発生する場合があります。

原因と解決策

`$.when().done()` が動かない原因として、以下の点が考えられます。

原因1: Deferredオブジェクトが正しく生成されていない

`$.ajax()` などのjQueryの非同期処理関数は、Deferredオブジェクトを返します。 `$.when()` に渡すオブジェクトがDeferredオブジェクトでない場合、 `done()` は正常に動作しません。

解決策

  • `$.ajax()` などの非同期処理関数がDeferredオブジェクトを返すことを確認し、正しく変数に格納してください。

// 正しい例
var ajax1 = $.ajax('/api/data1');
var ajax2 = $.ajax('/api/data2');

$.when(ajax1, ajax2).done(// ...

原因2: `$.when()` に渡す Deferred オブジェクトの数が異なる

`$.when()` に渡す Deferred オブジェクトの数と、 `done()` のコールバック関数で受け取る引数の数は一致している必要があります。

解決策

  • `$.when()` に渡す Deferred オブジェクトの数と、 `done()` のコールバック関数で受け取る引数の数を一致させてください。

// 正しい例:2つのDeferredオブジェクトを渡し、2つの引数を取得
$.when(ajax1, ajax2).done(function(data1, data2) { 
  // ... 
});

原因3: Deferred オブジェクトが reject されている

非同期処理が失敗した場合、Deferredオブジェクトはrejectされます。 `$.when().done()` は、全てのDeferredオブジェクトがresolveされた場合にのみ実行されます。

解決策

  • `$.when().fail()` を使用して、rejectされた場合の処理を追加してください。
  • 非同期処理内のエラーを修正してください。

$.when(ajax1, ajax2)
.done(function(data1, data2) {
  // ...
})
.fail(function() {
  console.log("Error occurred.");
});

原因4: jQuery のバージョンが古い

古いバージョンのjQueryでは、 `$.when().done()` が正しく動作しない場合があります。

解決策

  • jQuery を最新バージョンにアップデートしてください。

$.when().done() の代替手段

`$.when().done()` よりも現代的で、可読性や保守性の高い代替手段として、以下の2つを紹介します。

async/await

ES2017から導入された、非同期処理をより簡潔に記述できる構文です。


async function fetchData() {
  try {
    const response1 = await fetch('/api/data1');
    const data1 = await response1.json();

    const response2 = await fetch('/api/data2');
    const data2 = await response2.json();

    console.log("data1:", data1);
    console.log("data2:", data2);
  } catch (error) {
    console.log("Error occurred.", error);
  }
}

fetchData();

Promise.all()

複数の Promise を並列処理し、全てが完了した後に処理を実行します。


Promise.all([
  fetch('/api/data1').then(res => res.json()),
  fetch('/api/data2').then(res => res.json())
])
.then(([data1, data2]) => {
  console.log("data1:", data1);
  console.log("data2:", data2);
})
.catch(error => {
  console.log("Error occurred.", error);
});

まとめ

本記事では、 `$.when().done()` が動かない時の原因と解決策、そして代替手段を紹介しました。非同期処理の実装で困っている方は、ぜひ参考にしてください。

参考資料

関連Q&A

Q1: jQueryのバージョンを最新にしても`$.when().done()` が動かない場合は?

A1: jQuery以外のライブラリとの競合や、コード自体の問題が考えられます。ブラウザの開発者ツールでエラーログを確認したり、問題箇所を絞り込むデバッグ作業が必要です。

Q2: `async/await` と `Promise.all()` のどちらを使うべき?

A2: 処理内容やコードの可読性によって選択するのが適切です。`async/await` は直感的で可読性が高い一方、 `Promise.all()` は複数のPromiseをまとめて処理する際に便利です。

Q3: 非同期処理のエラーハンドリングはどうすれば良い?

A3: `$.when().fail()` や `Promise.catch()` を使用してエラー処理を実装します。エラーが発生した場合の処理を記述することで、予期せぬ動作を防ぐことが重要です。

その他の参考記事:jquery done