
jQuery Ajax を理解する: done()、fail()、always() の詳細解説
  この記事では、jQuery の done()、fail()、always() メソッドの違いと適用シナリオをわかりやすく解説し、非同期リクエストの結果をより適切に処理できるようにします。
1. はじめに: jQuery Ajax と非同期リクエスト
Ajax は、Web ページ全体をリロードすることなく、サーバーとデータのやり取りを非同期的に行うための技術です。これにより、ユーザーエクスペリエンスが向上し、Web アプリケーションのパフォーマンスが向上します。
  jQuery では、$.ajax() 関数を使用して、Ajax リクエストを簡単に実行できます。基本的な構文は以下のとおりです。
$.ajax({
  url: 'your_url', // リクエストを送信する URL
  type: 'GET', // リクエストメソッド (GET, POST など)
  data: { key: 'value' }, // サーバーに送信するデータ
  dataType: 'json' // 期待されるレスポンスデータのタイプ
})
.done(function(data) {
  // リクエストが成功した場合の処理
})
.fail(function(jqXHR, textStatus, errorThrown) {
  // リクエストが失敗した場合の処理
});
2. Promise オブジェクトを深く理解する
Promise オブジェクトは、非同期処理の結果を表すオブジェクトです。 Promise オブジェクトには、以下の 3 つの状態があります。
- pending: 非同期処理が完了していない状態
- fulfilled: 非同期処理が成功し、結果が準備完了の状態
- rejected: 非同期処理が失敗し、エラーが発生した状態
  $.ajax() メソッドは、Promise オブジェクトを返します。これにより、非同期リクエストの結果に対して、done()、fail()、always() メソッドを使用して処理を行うことができます。
3. done()、fail()、always() メソッドの詳細
3.1 done(callback)
Ajax リクエストが正常に完了した場合に実行されるコールバック関数を指定します。
- callback関数は、サーバーから返されたデータを引数として受け取ります。
$.ajax({
  url: '/api/data'
})
.done(function(data) {
  console.log('データの取得に成功:', data);
});
3.2 fail(callback)
Ajax リクエストが失敗した場合に実行されるコールバック関数を指定します。
- callback関数は、エラー情報 (jqXHR, textStatus, errorThrown) を引数として受け取ります。
$.ajax({
  url: '/api/data'
})
.fail(function(jqXHR, textStatus, errorThrown) {
  console.error('データの取得に失敗:', errorThrown);
});
3.3 always(callback)
Ajax リクエストの成功または失敗にかかわらず、常に実行されるコールバック関数を指定します。
- クリーンアップ作業や UI の更新などに使用されます。
$.ajax({
  url: '/api/data'
})
.always(function() {
  console.log('リクエストが完了しました。');
});
4. チェーン呼び出しとコードの可読性
  done()、fail()、always() メソッドは、チェーン呼び出しをサポートしています。これにより、コードをより簡潔で見やすくすることができます。
$.ajax({
  url: '/api/data'
})
.done(function(data) {
  // 成功時の処理
})
.fail(function(jqXHR, textStatus, errorThrown) {
  // 失敗時の処理
})
.always(function() {
  // 常に実行される処理
});
5. then() メソッド: より強力な Promise 処理
  Promise オブジェクトの then() メソッドを使用すると、成功と失敗の両方のケースを同時に処理できます。
$.ajax({
  url: '/api/data'
})
.then(
  function(data) {
    // 成功時の処理
  },
  function(jqXHR, textStatus, errorThrown) {
    // 失敗時の処理
  }
);
6. まとめ: 適切な処理方法を選択する
  実際のニーズに基づいて、done()、fail()、always()、または then() メソッドを選択してください。明確で理解しやすい非同期コードを作成することが重要です。
参考資料
Q&A
Q1: done() と then() の違いは何ですか?
  done() は jQuery の Deferred オブジェクトのメソッドで、then() はネイティブの Promise オブジェクトのメソッドです。 機能的にはほぼ同じですが、then() はエラー処理の柔軟性が高く、Promise チェインに組み込みやすいという利点があります。
Q2: always() はいつ使うべきですか?
リクエストの成功/失敗にかかわらず、常に実行する必要がある処理 (ローディングアニメーションの非表示など) に使用します。
Q3: チェーン呼び出しのメリットは何ですか?
コードの可読性が向上し、ネストが深くなるのを防ぐことができます。 また、エラー処理を各コールバック関数で個別に記述できるため、コードの見通しが良くなります。
その他の参考記事:jquery done