UnityのAnimation Clipとは？
ゲームオブジェクトに命を吹き込み、動きを与えるアニメーションは、Unityでゲーム開発を行う上で欠かせない要素の一つです。Unityのアニメーションシステムにおいて中心的な役割を担うのが「Animation Clip」です。
Animation Clipは、時間軸に沿ってオブジェクトの様々な属性の変化を記録したデータの塊と考えることができます。位置、回転、スケールといった基本的なTransform属性はもちろんのこと、マテリアルの色や光の強さなど、多岐にわたるプロパティの変化を記録し、再生することができます。
Animation Clipの作り方
UnityでAnimation Clipを作成する方法は大きく分けて二つあります。
1. 外部ソースからのインポート
3Dモデリングソフト(Maya, Blender, 3ds Maxなど)で作成したアニメーションデータをFBXやColladaなどのフォーマットでエクスポートし、Unityにインポートすることができます。
2. Unityのエディタ上での作成
Unityのエディタには、Animationウィンドウが用意されており、視覚的にアニメーションを作成することができます。この方法では、オブジェクトのキーフレームを直接操作することで、細かいアニメーション調整を行うことができます。
Animation Clipの構成要素
Animation Clipは、主に以下の要素で構成されています。
| 要素 | 説明 |
|---|---|
| キーフレーム | 時間軸上の特定の時点におけるオブジェクトの状態を記録したもの。 |
| プロパティ | アニメーションさせる対象となるオブジェクトの属性。位置、回転、スケール、マテリアルの色など。 |
| イベント | アニメーションの特定のタイミングでスクリプトを実行するための機能。 |
Animation Clipの使用例
Animation Clipは、キャラクターの歩行や攻撃モーション、UIアニメーション、カットシーンなど、ゲーム内の様々な場面で活用されています。
例：ドアの開閉アニメーション
以下は、Animation Clipを使ってドアの開閉アニメーションを作成する簡単な例です。
// ドアオブジェクトを取得
public GameObject door;
// アニメーションクリップ
public AnimationClip openAnimation;
public AnimationClip closeAnimation;
// アニメーション再生
public void OpenDoor()
{
door.GetComponent<Animation>().Play(openAnimation.name);
}
public void CloseDoor()
{
door.GetComponent<Animation>().Play(closeAnimation.name);
}
まとめ
Animation Clipは、Unityのアニメーションシステムを支える重要な要素です。Animation Clipを効果的に活用することで、ゲームオブジェクトに豊かな表現力を与え、魅力的なゲーム体験を生み出すことができます。
参考文献
関連QA
Q1: Animation ClipとAnimator Controllerの違いは何ですか？
A1: Animation Clipはアニメーションデータそのものを表すのに対し、Animator Controllerは複数のAnimation Clipを管理し、状態遷移やパラメータによる制御を行うためのものです。Animator Controllerを使用することで、より複雑でインタラクティブなアニメーションを構築することができます。
Q2: Animation Clipの再生速度を変更できますか？
A2: はい、Animation Clipの再生速度は、スクリプトからAnimationコンポーネントのspeedプロパティを変更することで調整できます。
Q3: Animation Clipをループ再生するにはどうすればよいですか？
A3: Animation Clipをループ再生するには、AnimationコンポーネントのWrap ModeプロパティをLoopに設定します。
その他の参考記事:jquery アニメーション 一覧