セレクタとは
プログラミングの世界、特にWebサイト制作において頻繁に耳にする「セレクタ」。一見難しそうな言葉ですが、その仕組み自体は非常にシンプルです。この章では、セレクタとは何か、そしてどのように活用するのか、具体例を交えながら解説していきます。
セレクタの基本
セレクタとは、一言で言えば「HTML文書内の特定の要素を指定するための仕組み」です。例えば、Webサイトの特定の段落だけに別の色を適用したい、ボタンをクリックしたら特定の画像だけを表示させたい、といった場合に活躍します。HTML文書は、見出し、段落、画像など、様々な要素で構成されています。これらの要素の中から、どの要素にスタイルを適用するか、どの要素にJavaScriptの動作を適用するかなどを指定するのがセレクタの役割です。
セレクタは、主にCSSやJavaScriptといったWeb技術で使用されます。CSSでは、要素の見た目(色、サイズ、配置など)を指定する際に、JavaScriptでは、要素に対する動作(クリックした時の動作、表示・非表示の切り替えなど)を指定する際に利用されます。
セレクタの種類
セレクタには、様々な種類があり、それぞれ異なる方法で要素を指定します。代表的なセレクタを以下にまとめました。
セレクタの種類 | 説明 | 例 |
---|---|---|
タグ名セレクタ | HTMLのタグ名そのものを指定する | p , h1 , div |
クラスセレクタ | class属性の値を指定する | .example , .button-primary |
IDセレクタ | id属性の値を指定する | #header , #main-content |
属性セレクタ | 特定の属性を持つ要素を指定する | [type="text"] , [href^="https"] |
セレクタの使用例
具体的な例として、以下のようなHTMLコードがあるとします。
<h1 class="page-title">Webサイトのタイトル</h1>
<p id="introduction">これはウェブサイトの紹介文です。</p>
<p>このウェブサイトは、HTML、CSS、JavaScriptで作成されています。</p>
このHTMLに対して、以下のようにセレクタを用いてCSSを適用することができます。
/* ページタイトルに青色を適用 */
.page-title {
color: blue;
}
/* id="introduction"の段落に赤色を適用 */
#introduction {
color: red;
}
/* 全ての段落の文字サイズを16pxに設定 */
p {
font-size: 16px;
}
まとめ
セレクタは、Webサイトの構築に欠かせない要素です。適切なセレクタを用いることで、HTMLの要素を自由に選択し、CSSでスタイルを適用したり、JavaScriptで動的な処理を追加したりすることができます。
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よくある質問
Q1: セレクタは何種類ありますか?
A1: 基本的なものから複雑なものまで、数多くのセレクタが存在します。代表的なものとしては、タグ名セレクタ、クラスセレクタ、IDセレクタ、属性セレクタなどがあります。
Q2: セレクタはどのように学習すれば良いですか?
A2: Webサイト制作の基礎を学んだ後、実際にコードを書きながら、それぞれのセレクタの動作を確認していくのが効果的です。MDN Web Docsなどのリファレンスサイトも活用しましょう。
Q3: セレクタを間違えるとどうなりますか?
A3: 意図した要素が選択されず、スタイルが適用されなかったり、JavaScriptの動作が期待通りに動かなかったりします。エラーが発生する場合もあります。
その他の参考記事:jquery セレクタ 変数