jQuery :not セレクタ詳解 - 目的の要素を正確に選択
:not(selector) セレクタは、指定された式にマッチする要素を**除外**するために使用します。言い換えれば、指定した要素**以外**のすべての要素を選択します。
一、:not セレクタの構文と使い方
1. 構文
$(":not(selector)")
要素 | 説明 |
---|---|
$() |
jQuery オブジェクトセレクタ。 |
selector |
除外する要素を選択するためのセレクタ式。 |
2. 作用
選択された要素の集合から、selector
にマッチする要素を削除します。
3. 戻り値
条件に一致する(selector
にマッチしない)すべての要素を含む、新しい jQuery オブジェクトを返します。
二、:not セレクタの適用シーン
1. 特定の要素を除外
例えば、class が "intro" である要素を除く、すべての <p>
要素を選択します。
$("p:not(.intro)")
2. セレクタの精度向上
他のセレクタと組み合わせて、より正確な要素選択を実現します。
3. コードロジックの簡素化
JavaScript を使用して要素を手動でフィルタリングするよりも、:not セレクタを使用する方が、コードをより簡潔で理解しやすくなります。
三、:not セレクタの注意点
1. セレクタのネスト
selector
パラメータは、ネストされたセレクタを含む、任意の有効な jQuery セレクタにすることができます。
2. 効率問題
大規模なドキュメントの場合、ネストされた、または複雑な :not セレクタを過度に使用すると、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
3. ブラウザの互換性
:not セレクタは jQuery 1.0 バージョンで導入され、すべての主要なブラウザと互換性があります。
四、:not セレクタの例
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/3.5.1/jquery.min.js"></script>
<script>
$(document).ready(function(){
$("p:not(.intro)").css("background-color", "yellow");
});
</script>
</head>
<body>
<h1>私のホームページへようこそ</h1>
<p>これは段落です。</p>
<p class="intro">これは紹介の段落です。</p>
<p>これは別の段落です。</p>
</body>
</html>
コード解析
上記のコードは $("p:not(.intro)")
を使用して、"intro" クラスを含まないすべての <p>
要素を選択し、その背景色を黄色に設定します。
まとめ
jQuery の :not セレクタは、開発者が複雑な要素選択操作をより簡単に実現するのに役立つ、強力で柔軟なツールです。
関連QA
Q1: :not セレクタは複数のセレクタを指定できますか?
A1: いいえ、:not セレクタは一度に1つのセレクタしか受け付けません。ただし、複数のセレクタを組み合わせる場合は、カンマ区切りで :not セレクタを複数使用できます。
Q2: :not セレクタは他のセレクタと組み合わせて使用できますか?
A2: はい、:not セレクタは他の jQuery セレクタと組み合わせて使用できます。これにより、より複雑な条件で要素を選択できます。
Q3: :not セレクタのパフォーマンスへの影響は?
A3: :not セレクタは、特に大規模なドキュメントで複雑なセレクタを使用する場合、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。パフォーマンスの低下が懸念される場合は、他の方法を検討するか、パフォーマンスのテストを実施することをお勧めします。