jQuery [attribute!=value] セレクタ

 

jQuery [attribute!=value] セレクター詳解

はじめに

jQueryには、要素を選択するためのさまざまなセレクターが用意されています。その中で、[attribute!=value] セレクターは、特定の属性を持ち、その値が指定された値と等しくない要素を選択するための非常に便利なツールです。本記事では、このセレクターの使い方、使用シーン、そして注意点について詳しく解説します。

セレクターの概要

[attribute!=value] セレクターは、指定した属性の値が特定の値と異なるすべての要素を選択します。属性値が何であっても、指定した値と異なる場合は、その要素が選択されます。

  • attribute: チェックする属性名。
  • value: 属性値。要素の属性値と比較するために使用されます。

使用方法

[attribute!=value] セレクターは非常に簡単に使用できます。セレクター式の一部として含めるだけです。たとえば、class 属性の値が "test" ではない <p> 要素をすべて選択するには、次のコードを使用します。

<p class="test">これは段落です。</p>
<p class="example">これは別の段落です。</p>

<script>
$(document).ready(function(){
  $("p[class!='test']").css("color", "red");
});
</script>

上記のコードでは、$("p[class!='test']")class 属性の値が "test" ではない すべての <p> 要素を選択し、それらのテキストの色を赤に設定します。

注意点

  1. 大文字と小文字の区別: 属性値の比較では、大文字と小文字が区別されます。そのため、[attribute!="value"][attribute!='Value'] は異なる要素を選択します。
  2. 空白の扱い: 属性値内の空白は保持されます。そのため、[attribute!="value "][attribute!="value"] は異なる要素を選択します。
  3. 属性の存在: このセレクターは、指定された属性を持つ要素のみを選択します。要素にその属性がない場合は、選択されません。

使用例

[attribute!=value] セレクターは、次のようなさまざまな場面で使用できます。

  • 特定の要素の除外: このセレクターを使用して、特定の属性値を持つ要素を除外できます。たとえば、class 属性が "disabled" であるすべてのボタンを除外できます。
  • 特定の種類の要素の選択: このセレクターを使用して、特定の種類の要素を選択できます。たとえば、type 属性が "hidden" ではない すべての入力ボックスを選択できます。
  • 動的なスタイルの変更: このセレクターを使用して、要素の属性値に基づいてスタイルを動的に変更できます。たとえば、data-status 属性が "active" ではない すべての要素を灰色に設定できます。

例1:特定のクラスを除外する

以下のテーブルでは、"product"クラスを持つ要素のうち、"featured"クラスではない要素の背景色を黄色に設定しています。

<table>
  <tr class="product"><td>製品A</td></tr>
  <tr class="product featured"><td>製品B</td></tr>
  <tr class="product"><td>製品C</td></tr>
</table>

<script>
  $(document).ready(function(){
    $("tr.product[class!='featured']").css("background-color", "yellow");
  });
</script>

例2:特定のデータ属性値を持つ要素を選択する

以下のリストでは、"data-category"属性が"news"ではない要素に"important"クラスを追加しています。

<ul>
  <li data-category="news">ニュース記事1</li>
  <li data-category="blog">ブログ記事1</li>
  <li data-category="news">ニュース記事2</li>
  <li data-category="event">イベント情報</li>
</ul>

<script>
  $(document).ready(function(){
    $("li[data-category!='news']").addClass("important");
  });
</script>

まとめ

[attribute!=value] セレクターは、開発者がページ要素をより柔軟に選択および操作するのに役立つ非常に便利なセレクターです。

参考文献

よくある質問

Q1: [attribute!=value]:not([attribute="value"]) の違いは何ですか?

A1: [attribute!=value] は、指定された属性を持ち、その値が指定された値と異なる要素を選択します。一方、 :not([attribute="value"]) は、指定された属性と値の組み合わせを持たないすべての要素を選択します。

Q2: 複数の [attribute!=value] セレクターを組み合わせることはできますか?

A2: はい、複数の [attribute!=value] セレクターを組み合わせることができます。たとえば、 div[class!='test'][data-status!='active'] は、class 属性が "test" ではなく、 data-status 属性が "active" ではないすべての div 要素を選択します。

Q3: 属性が存在しない要素も選択されますか?

A3: いいえ、このセレクターは指定された属性を持つ要素のみを選択します。属性が存在しない要素は選択されません。