jQuery keydown 発火

jQuery keydown 発火: イベント発生の仕組みと活用例

このページでは、jQuery を使用してキー入力イベントを処理する方法を学び、keydown イベントがどのように機能するか、他のキーイベントとどう違うのかを理解しましょう。具体的なコード例を通して、keydown イベントを使いこなせるように解説します。

1. キー入力イベント: keydown, keypress, keyup

キーボード入力イベントは、ユーザーがキーボードを操作した際に発生するイベントです。主なキー入力イベントには、以下の3つがあります。

イベント 説明
keydown キーを押した瞬間に発生します。あらゆるキーを検知可能です。
keypress 文字が入力されるキーを押した際に発生します。修飾キー (Shift, Ctrl, Alt) は検知不可です。
keyup キーを離した瞬間に発生します。

これらのイベントは、キーを押してから離すまでの一連の動作の中で、以下の順番で発生します。

  1. keydown
  2. keypress (文字入力可能なキーの場合)
  3. keyup

2. jQuery で keydown イベントを扱う

jQuery で keydown イベントを扱うには、keydown() メソッドを使用します。keydown() メソッドは、keydown イベントが発生した際に実行する関数を登録します。

$(selector).keydown(function(event) {
  // keydown イベント発生時の処理
});

event オブジェクトには、イベントに関する情報が格納されています。keydown イベントでは、以下のプロパティが特に役立ちます。

  • event.keyCode: 押されたキーのキーコードを取得
  • event.which: クロスブラウザ対応のキーコード取得

3. keydown イベントの実装例

3.1. 特定のキーが押された時の処理

特定のキーが押された時だけ処理を実行したい場合は、event.keyCode または event.which を使用してキーコードを判定します。

例: Enter キーでフォーム送信

$('input[type="text"]').keydown(function(event) {
  if (event.which === 13) { // Enterキーのキーコードは13
    $('form').submit();
  }
});

例: 矢印キーでの要素操作

$(document).keydown(function(event) {
  switch (event.which) {
    case 37: // 左矢印キー
      // 左に移動する処理
      break;
    case 38: // 上矢印キー
      // 上に移動する処理
      break;
    case 39: // 右矢印キー
      // 右に移動する処理
      break;
    case 40: // 下矢印キー
      // 下に移動する処理
      break;
  }
});

3.2. 入力値の制御

keydown イベントは、入力値の制御にも利用できます。例えば、特定の文字のみ入力可能にする、入力文字数を制限するなどの処理を実装できます。

例: 特定の文字のみ入力可能にする

$('input[type="text"]').keydown(function(event) {
  // 数字のみ入力可能にする
  if (event.which < 48 || event.which > 57) {
    event.preventDefault(); // 入力無効化
  }
});

例: 入力文字数を制限する

$('input[type="text"]').keydown(function(event) {
  const maxLength = 10;
  if ($(this).val().length >= maxLength && !event.ctrlKey) {
    event.preventDefault(); // 入力無効化
  }
});

4. keydown イベント活用時の注意点

  • ブラウザ間の互換性: キーコードはブラウザによって異なる場合があります。クロスブラウザ対応のためには、event.which を使用するか、キーコード変換ライブラリを使用することをおすすめします。
  • イベントの伝播: keydown イベントは、親要素にも伝播することに注意してください。意図しない要素でイベントが発生するのを防ぐには、event.stopPropagation() メソッドを使用します。
  • 他の JavaScript ライブラリとの競合: 他の JavaScript ライブラリがキー入力イベントを処理している場合、競合が発生する可能性があります。競合を避けるには、使用するライブラリのドキュメントをよく確認してください。

この記事を読めば、jQuery で keydown イベントを効果的に使用して、動的な Web ページを作成する方法を理解できます。

参考資料

Q&A

Q1: keydown イベントと keypress イベントの違いは何ですか?

A1: keydown イベントは、キーを押した瞬間に発火し、あらゆるキーを検知できます。一方、keypress イベントは、文字が入力されるキーを押した際に発火し、修飾キー (Shift, Ctrl, Alt) は検知できません。keydown イベントは、キーの押下を検知するだけであれば十分ですが、入力された文字を処理したい場合は keypress イベントを使用する必要があります。

Q2: keydown イベントで日本語入力は処理できますか?

A2: keydown イベントは、日本語入力の確定前の文字列 (IME 入力中) を取得することはできません。IME 入力中の文字列を取得するには、compositionstart、compositionupdate、compositionend などのイベントを使用する必要があります。

Q3: keydown イベントでイベントの伝播を止めるにはどうすればよいですか?

A3: event.stopPropagation() メソッドを使用することで、keydown イベントの伝播を止めることができます。これにより、親要素で同じイベントが発生することを防ぐことができます。

その他の参考記事:jquery keyup 発火