$(document).readyとはどういう意味ですか?
Webページの構築において、JavaScriptを用いて動的な要素を追加することは一般的です。しかし、JavaScriptコードが実行されるタイミングによっては、HTML要素がまだ読み込まれておらず、意図した動作をしない場合があります。これを防ぐために、jQueryでは`$(document).ready()`という記述方法が用意されています。
$(document).ready()の役割
`$(document).ready()`は、DOM(Document Object Model)の読み込みが完了した時点で、指定した処理を実行するためのjQueryの記述方法です。DOMとは、HTML文書をブラウザが解析し、JavaScriptからアクセスできるようにオブジェクト化したものです。
具体的には、`$(document).ready()`は以下のように記述します。
<script>
$(document).ready(function() {
// DOM読み込み完了後に実行したい処理
});
</script>
このコードは、HTML文書の読み込みが完了した時点で、`function()`内に記述された処理を実行します。例えば、以下のように記述することで、ページ読み込み後に特定の要素にテキストを追加することができます。
<script>
$(document).ready(function() {
$('#target-element').text('ページ読み込み完了!');
});
</script>
$(document).ready()と(window).load()の違い
DOMの読み込み完了を検知する記述方法として、`(window).load()`も存在します。`$(document).ready()`と`(window).load()`の大きな違いは、**検知するタイミング**です。
項目 | $(document).ready() | (window).load() |
---|---|---|
実行タイミング | DOMの構築が完了した時点 | HTML、画像、CSSなど、ページ全体の読み込みが完了した時点 |
メリット | ページ表示速度に影響を与えにくい | 画像の読み込み完了などを待って処理を実行できる |
デメリット | 画像などの読み込み完了前に処理が実行される場合がある | ページ表示速度が遅くなる可能性がある |
上記のように、`$(document).ready()`は`(window).load()`よりも早く実行されます。そのため、画像などの読み込みを必要としない処理は`$(document).ready()`で実行することで、ページ表示速度の向上に繋がります。
まとめ
`$(document).ready()`は、DOMの読み込み完了後に処理を実行するためのjQueryの記述方法です。これにより、HTML要素が読み込まれる前にJavaScriptが実行されてしまうことを防ぎ、意図した動作を実現することができます。`(window).load()`との違いを理解し、適切なタイミングで処理を実行できるようにしましょう。
参考文献
関連QA
Q1: $(document).ready()は複数回記述できますか?
A1: はい、複数回記述できます。それぞれの`$(document).ready()`で記述された処理は、順番に実行されます。
Q2: $(document).ready()を使わずにDOM読み込み完了後に処理を実行することはできますか?
A2: はい、可能です。JavaScriptの`DOMContentLoaded`イベントを利用することで、jQueryを使わずにDOM読み込み完了後に処理を実行することができます。
<script>
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
// DOM読み込み完了後に実行したい処理
});
</script>
Q3: $(document).ready()はjQuery以外でも使えますか?
A3: いいえ、`$(document).ready()`はjQueryの記述方法であるため、jQuery以外では使用できません。他のライブラリやVanilla JSでは、それぞれ同様の機能を提供する記述方法が用意されています。
その他の参考記事:jquery load イベント