疑似要素 画像 位置

CSS 擬似要素を使った画像の位置決め

CSS 擬似要素を使った画像の位置決め

この記事では、CSSの擬似要素 `::before` と `::after` を使用して、背景画像の位置決めと制御を行う方法について解説します。

一、 擬似要素の基本

擬似要素 `::before` と `::after` は、要素のコンテンツの前後にコンテンツを挿入するために使用されます。 擬似要素は、実際のDOMには存在しない要素ですが、CSSを使ってスタイルを適用することができます。

1. `content` プロパティ

`content` プロパティは、擬似要素に挿入するコンテンツを指定するために使用されます。 テキスト文字列、画像、または関数を指定することができます。


.example::before {
  content: "前に挿入されたテキスト";
}

2. 擬似要素の表示

デフォルトでは、擬似要素はインライン要素として表示されます。 ブロックレベル要素として表示するには、`display` プロパティを `block` に設定する必要があります。


.example::before {
  content: "";
  display: block;
}

二、 擬似要素を使った背景画像の配置

擬似要素に背景画像を配置するには、通常の要素と同じように `background-image`、`background-position`、`background-repeat` などのプロパティを使用します。

1. 背景画像の適用


.example::before {
  content: "";
  display: block;
  background-image: url("image.jpg");
}

2. 背景画像の位置決め

`background-position` プロパティを使用して、擬似要素内の背景画像の位置を指定することができます。


.example::before {
  background-position: center; /* 中央に配置 */
}

その他の位置指定の例:

説明
`top left` 左上に配置
`top center` 上辺の中央に配置
`top right` 右上に配置
`center left` 左辺の中央に配置
`center center` 中央に配置
`center right` 右辺の中央に配置
`bottom left` 左下に配置
`bottom center` 下辺の中央に配置
`bottom right` 右下に配置

3. 背景画像の繰り返し

`background-repeat` プロパティを使用して、擬似要素内の背景画像の繰り返しを制御することができます。


.example::before {
  background-repeat: no-repeat; /* 繰り返しなし */
}

その他の繰り返し設定の例:

説明
`repeat` 縦横方向に繰り返し
`repeat-x` 横方向に繰り返し
`repeat-y` 縦方向に繰り返し
`space` 画像間隔を均等に開けて繰り返し
`round` 画像サイズに合わせて繰り返し、画像が途切れないように調整

三、 実際の適用例

擬似要素を使った背景画像の配置は、様々な場面で活用することができます。

1. ボタンへのアイコンの追加

擬似要素を使用して、ボタンにアイコンを追加することができます。


.button::before {
  content: "";
  display: inline-block;
  width: 16px;
  height: 16px;
  background-image: url("icon.png");
  background-repeat: no-repeat;
  margin-right: 5px;
}

2. 複雑な背景パターンの作成

擬似要素を複数使用することで、複雑な背景パターンを作成することができます。


.example::before {
  content: "";
  display: block;
  background-image: url("pattern1.png");
}

.example::after {
  content: "";
  display: block;
  background-image: url("pattern2.png");
  background-position: bottom right;
}

3. 画像スプライトの実装

擬似要素を使用して、画像スプライトを実装することができます。


.icon::before {
  content: "";
  display: inline-block;
  width: 32px;
  height: 32px;
  background-image: url("sprite.png");
  background-position: -32px 0; /* 2番目のアイコンを表示 */
}

参考資料

よくある質問

Q1. 擬似要素 `::before` と `:before` の違いは何ですか?

`::before` は、CSS3 から導入された新しい記法で、`::after` も同様です。 古い記法である `:before` と `:after` もまだ使用できますが、新しい記法を使用することが推奨されます。

Q2. 擬似要素に複数の背景画像を適用することはできますか?

はい、`background-image` プロパティに複数の画像をカンマ区切りで指定することで、複数の背景画像を適用することができます。

Q3. 擬似要素のコンテンツは、HTMLのソースコードに表示されますか?

いいえ、擬似要素のコンテンツは、CSSによって動的に生成されるため、HTMLのソースコードには表示されません。

その他の参考記事:CSS 疑似要素