JavaScriptにおけるDOMContentLoadedの発生順序
Webページの読み込みは、複数の段階を経て行われます。JavaScriptでページ操作を行う際、DOM要素が完全に読み込まれたタイミングを把握することは非常に重要です。DOMContentLoadedイベントは、まさにそのタイミングを教えてくれる重要なイベントです。
readyStateプロパティとDOMContentLoadedの関係
DOMContentLoadedイベントの発生順序を理解するには、まず`document.readyState`プロパティについて理解する必要があります。`readyState`は、ドキュメントの読み込み状態を示すプロパティで、以下の値を取ります。
| ステータス | 説明 |
|---|---|
| loading | ドキュメントが読み込み中。 |
| interactive | ドキュメントが完全に読み込まれているが、サブリソース（画像など）がまだ読み込まれていない。スクリプトはこの時点で実行可能。 |
| complete | ドキュメントとすべてのサブリソースが読み込まれた。 |
DOMContentLoadedイベントは、`readyState`が`interactive`になった直後に発生します。つまり、HTMLの解析が完了し、DOMツリーが構築されたタイミングで、画像などの外部リソースの読み込み完了を待たずに発生します。
DOMContentLoadedの利用例
DOMContentLoadedイベントは、以下のようなケースで利用されます。
- DOM要素に対する操作（要素の追加、削除、変更など）
- イベントリスナーの登録
- ページの初期化処理
DOMContentLoadedイベントを利用することで、DOM要素が確実に存在する状態でJavaScriptを実行できるため、予期せぬエラーを防ぐことができます。
コード例
DOMContentLoadedイベントを実際に使用した例を以下に示します。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>DOMContentLoadedの例</title>
</head>
<body>
<h1 id="my-heading">DOMContentLoadedのテスト</h1>
<script>
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
const heading = document.getElementById('my-heading');
heading.textContent = 'DOMContentLoadedイベントが発生しました！';
});
</script>
</body>
</html>
この例では、DOMContentLoadedイベント発生時に、IDが"my-heading"の要素のテキストコンテンツを変更しています。DOMContentLoadedイベントを使用することで、HTMLの読み込みが完了する前にJavaScriptが実行されるのを防ぎ、要素が確実に存在する状態で操作することができます。
参考資料
よくある質問
Q1: DOMContentLoadedとloadイベントの違いは何ですか？
A1: DOMContentLoadedはHTMLの解析が完了した時点で発生しますが、loadイベントはページ内のすべてのリソース（画像、CSS、JavaScriptファイルなど）の読み込みが完了した時点で発生します。
Q2: DOMContentLoadedイベントが発生しない場合はどうすればよいですか？
A2: DOMContentLoadedイベントは、スクリプトがHTMLの<head>タグ内に配置され、deferまたはasync属性なしで読み込まれた場合、HTMLの解析完了前に実行されるため、発生しません。この場合は、スクリプトを<body>タグの最後に移動するか、deferまたはasync属性を使用して読み込むようにしてください。
Q3: jQueryの$(document).ready()とDOMContentLoadedイベントの違いは何ですか？
A3: jQueryの$(document).ready()は、DOMContentLoadedイベントの簡易的な記述方法です。$(document).ready()を使用すると、ブラウザに関係なく、DOMの準備が整ったタイミングで処理を実行できます。
その他の参考記事:domcontentloaded 発火しない