DHTMLとVisual Basicの関係
Dynamic HTML(DHTML)は、静的なHTMLページにインタラクティブ性や動的なコンテンツを追加する技術の総称です。Visual Basicは、DHTMLアプリケーションの開発を容易にする統合開発環境(IDE)とプログラミング言語を提供します。
DHTMLアプリケーションの作成
DHTMLアプリケーションは、Visual Basic IDEのDHTMLページデザイナーで設計し(図28.6参照)、Visual Basicでプログラムしますが(図28.7参照)、Internet ExplorerでHTMLとして実行されます(図28.8参照)。
残念ながら、図28.6、28.7、28.8は提供されていませんが、DHTMLアプリケーションの作成プロセスを以下に示します。
1. DHTMLページデザイナー
Visual Basic IDEのDHTMLページデザイナーでは、HTML要素をドラッグアンドドロップしたり、プロパティを設定したりして、DHTMLアプリケーションのユーザーインターフェースを視覚的に設計できます。
2. Visual Basicコード
Visual Basicを使用して、DHTML要素のイベント処理、データ処理、ビジネスロジックなどのアプリケーションロジックを記述できます。Visual Basicは、DHTMLオブジェクトモデルへのアクセスを提供し、JavaScriptよりも簡単にDHTMLを操作できます。
DHTMLとVisual Basicの連携例
以下は、Visual Basicを使用してDHTML要素を操作する簡単な例です。
<html>
<head>
<script language="VBScript">
Sub btnChangeColor_onclick()
document.getElementById("myDiv").style.backgroundColor = "red"
End Sub
</script>
</head>
<body>
<div id="myDiv">このテキストの色が変わります。</div><br>
<button id="btnChangeColor">色を変える</button>
</body>
</html>
この例では、「色を変える」ボタンをクリックすると、Visual Basicコードが実行され、「myDiv」というIDを持つdiv要素の背景色が赤に変わります。
DHTMLとVisual Basicの利点
- Visual Basicの使い慣れたIDEとプログラミング言語を使用して、DHTMLアプリケーションを簡単に開発できます。
- Visual Basicは、DHTMLオブジェクトモデルへのアクセスを提供し、JavaScriptよりも簡単にDHTMLを操作できます。
- DHTMLアプリケーションは、Internet ExplorerでHTMLとして実行されるため、広く普及しています。
DHTMLとVisual Basicに関するQ&A
Q1: DHTMLアプリケーションは、Internet Explorer以外のブラウザで実行できますか?
A1: DHTMLはブラウザによって実装が異なるため、Internet Explorerで開発したDHTMLアプリケーションが他のブラウザで正常に動作しない場合があります。クロスブラウザ対応のDHTMLアプリケーションを開発するには、各ブラウザのDHTML実装を考慮する必要があります。
Q2: Visual Basicの代わりに、他のプログラミング言語を使用してDHTMLアプリケーションを開発できますか?
A2: はい、JavaScriptやJScriptなどのスクリプト言語を使用してDHTMLアプリケーションを開発できます。ただし、Visual Basicを使用すると、IDEのサポートやオブジェクトモデルへのアクセスなど、開発が容易になる利点があります。
Q3: DHTMLアプリケーションは、どのような用途に適していますか?
A3: DHTMLアプリケーションは、インタラクティブなWebページ、アニメーション、ユーザーインターフェースの強化などに適しています。ただし、近年では、より高度な機能とクロスブラウザ互換性を備えたJavaScriptライブラリやフレームワークが普及しており、DHTMLの使用は減少傾向にあります。