HTMLはどのような用途には向いないのか？
HTMLはWebページを作成するための基礎となるマークアップ言語ですが、万能ではありません。HTMLは主にWebページの構造や内容を記述するために設計されており、以下のような用途には適していません。
1. データ処理やロジックの実行
| 機能 | HTML | プログラミング言語（例：JavaScript） |
|---|---|---|
| 変数の宣言と操作 | ❌ | ✅ |
| 条件分岐 (if文など) | ❌ | ✅ |
| 繰り返し処理 (forループなど) | ❌ | ✅ |
| 関数定義と呼び出し | ❌ | ✅ |
HTMLは、データの計算や条件に基づいた処理、データ構造の操作などを行うことができません。このような処理を行うには、JavaScriptのようなプログラミング言語を使用する必要があります。
例：ユーザーの入力値に基づいて表示内容を変更する場合
<!-- HTMLだけでは実現不可 -->
<input type="text" id="username">
<p>こんにちは、<span id="greeting"></span></p>
<!-- JavaScriptが必要 -->
<script>
const usernameInput = document.getElementById("username");
const greetingSpan = document.getElementById("greeting");
usernameInput.addEventListener("input", () => {
const username = usernameInput.value;
greetingSpan.textContent = username ? `こんにちは、${username}さん` : "";
});
</script>2. 動的なコンテンツの生成
HTMLは静的なコンテンツを記述することに適しています。ユーザーの操作や外部データに応じて動的にコンテンツを生成するには、サーバーサイドのプログラミング言語 (例：PHP, Python, Ruby) や、クライアントサイドのプログラミング言語 (例：JavaScript) を使用する必要があります。
例：データベースから取得したデータを表示する場合
HTMLのみでは実現できません。サーバーサイドのプログラミング言語を使用してデータベースにアクセスし、HTMLにデータ埋め込む必要があります。
3. 高度な視覚効果やアニメーション
シンプルなレイアウトやスタイルはCSSで実現できますが、複雑なアニメーションやインタラクティブな視覚効果を実現するには、JavaScriptやCSSアニメーション、場合によってはWebGLなどのより高度な技術が必要になります。
結論
HTMLはWebページの構造と内容を記述するためのマークアップ言語であり、データ処理やロジックの実行、動的なコンテンツの生成、高度な視覚効果など、他の技術が必要となる領域も多数あります。HTMLの限界を理解し、適切な技術と組み合わせることで、よりリッチでインタラクティブなWebページを作成することができます。
HTML関連記事QA
Q1: HTMLだけでWebアプリケーションは作れますか？
A1: いいえ、HTMLだけではWebアプリケーションは作れません。ユーザーインターフェースを構築することはできますが、データ処理やロジックの実行にはJavaScriptなどのプログラミング言語が必要です。
Q2: HTMLとCSSの関係は？
A2: HTMLがWebページの骨組みとなる構造を定義するのに対し、CSSはその外観を装飾します。CSSを使用することで、HTML要素の色、サイズ、配置などを詳細に制御できます。
Q3: HTMLを学ぶにはどうすればいいですか？
A3: オンライン学習プラットフォームや書籍、Webサイトなど、HTMLを学ぶためのリソースは豊富にあります。初心者向けのチュートリアルから、より高度なトピックを扱うものまで、自分に合った学習方法を見つけることができます。