JavascriptのclearTimeoutとは？

Javascriptで非同期処理を行う際によく使われる関数に`setTimeout`があります。これは指定した時間後に処理を実行するための関数ですが、状況によっては設定したタイマーをキャンセルしたい場合があります。そんな時に役立つのが`clearTimeout`関数です。

clearTimeout関数の基本

`clearTimeout`関数は、`setTimeout`関数によって設定されたタイマーをキャンセルするために使用されます。`clearTimeout`には、キャンセルしたい`setTimeout`関数の戻り値を引数として指定します。

使い方


const timerId = setTimeout(() => {
  console.log('このメッセージは表示されません。');
}, 3000);

clearTimeout(timerId);

上記の例では、3秒後にコンソールにメッセージを表示するタイマーを設定していますが、`clearTimeout(timerId)`を呼び出すことでタイマーがキャンセルされ、メッセージは表示されません。

setTimeout関数との連携

`setTimeout`関数と`clearTimeout`関数を組み合わせることで、様々な処理を実現できます。例えば、以下のようなケースで役に立ちます。

ケース	説明
ユーザー入力の遅延処理	ユーザーがテキスト入力中にAPIリクエストを送信する場合、入力が終わるまで一定時間リクエストを遅延させたいことがあります。`setTimeout`でリクエスト処理を設定し、入力が続く限り`clearTimeout`でキャンセル、入力が終わったらリクエストを実行するといった処理が可能です。
アニメーション効果の実装	一定時間ごとに要素のスタイルを変更することでアニメーション効果を実現できます。`setTimeout`で次のフレームの処理を設定し、`clearTimeout`で必要に応じてアニメーションを停止できます。
タイムアウト処理	APIリクエストなど、外部との通信処理において、一定時間応答がない場合にエラーとみなすタイムアウト処理を実装できます。`setTimeout`でタイムアウト時間を設定し、応答があった場合は`clearTimeout`でキャンセルします。

参考資料

よくある質問

Q1: setTimeoutで設定したタイマーを複数同時にキャンセルできますか？

A1: いいえ、`clearTimeout`は一度に一つのタイマーしかキャンセルできません。複数のタイマーをキャンセルする場合は、それぞれのタイマーIDに対して`clearTimeout`を実行する必要があります。

Q2: clearTimeoutを実行した後に、同じタイマーIDで再度setTimeoutを実行できますか？

A2: はい、可能です。`clearTimeout`はタイマーをキャンセルするだけで、タイマーIDを使い回すことができます。

Q3: clearTimeoutを実行してもタイマーがキャンセルされない場合はなぜですか？

A3: `clearTimeout`は、`setTimeout`の戻り値として渡されたタイマーIDと一致するタイマーしかキャンセルできません。異なるIDを指定した場合や、既にタイマーが実行済みの場合はキャンセルできません。`setTimeout`と`clearTimeout`の呼び出しタイミングや、タイマーIDの管理方法を確認してください。

その他の参考記事:jquery setinterval