"target='_blank'" の代わりになるものとは?
Webサイトを制作する上で、リンクをクリックした際に新しいタブでページを開きたい場合があります。従来、これは target="_blank"
属性をタグに付与することで実現されてきました。しかし、近年ではセキュリティとユーザーエクスペリエンスの観点から、target="_blank"
の利用は推奨されなくなってきています。
target="_blank" が抱える問題点
target="_blank"
を使用することの主な問題点は以下の2点です。
- セキュリティリスク:
target="_blank"
を使用すると、新規タブで開かれたページは元のページに対して JavaScript を介してアクセスすることが可能になります。これは、悪意のあるサイトがユーザーの情報を盗んだり、フィッシング攻撃を仕掛けるために利用される可能性があります。 - ユーザーエクスペリエンスの低下:
target="_blank"
は、ユーザーが意図しないタイミングで新しいタブを開く可能性があります。これは、ユーザーのブラウジングフローを中断させ、混乱を招く可能性があります。
代替手段:rel="noopener" と window.open()
上記の問題を解決するために、 target="_blank"
の代わりに以下の2つの方法が推奨されています。
1. rel="noopener" 属性の利用
rel="noopener"
属性を target="_blank"
と共に使用することで、新規タブで開かれたページが元のページにアクセスすることを防ぐことができます。これにより、セキュリティリスクを大幅に軽減することができます。
HTML コード例
<a href="https://www.example.com" target="_blank" rel="noopener">安全なリンク</a>
2. window.open() メソッドの利用
window.open()
メソッドを使用することで、JavaScript を用いて新しいタブを開くことができます。この方法では、セキュリティとユーザーエクスペリエンスをより細かく制御することができます。
JavaScript コード例
function openNewTab(url) {
window.open(url, '_blank', 'noopener');
}
まとめ
target="_blank"
はセキュリティとユーザーエクスペリエンス上の問題を抱えているため、使用は避けるべきです。代替手段として、 rel="noopener"
属性と window.open()
メソッドの利用を検討しましょう。これらの方法を用いることで、より安全で快適なWebサイトを提供することができます。
参考資料
よくある質問
Q1: rel="noopener"
はすべてのブラウザでサポートされていますか?
A1: はい、主要なブラウザはすべて rel="noopener"
属性をサポートしています。
Q2: window.open()
はポップアップブロックに引っかかる可能性がありますか?
A2: はい、 window.open()
はユーザーのブラウザ設定によってはポップアップブロックに引っかかる可能性があります。これを避けるためには、ユーザーに明示的なアクション(ボタンクリックなど)を要求し、 window.open()
をそのイベントハンドラ内で実行することが推奨されます。
Q3: target="_blank"
を使用しない方が良い理由を詳しく教えてください。
A3: target="_blank"
を使用すると、新規タブで開かれたページは元のページに対して JavaScript を介してアクセスすることが可能になります。これは、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃などのセキュリティリスクにつながる可能性があります。例えば、悪意のあるサイトがユーザーがログインしている状態の銀行サイトなどを target="_blank"
で開かせ、ユーザーの入力情報を盗み取ったり、不正な操作を行ったりすることが考えられます。 rel="noopener"
属性を付与することで、このような攻撃を防ぐことができます。
その他の参考記事:jquery target blank