JavaScriptの処理順序について
Webページに動きを与えるJavaScriptですが、複数のスクリプトを読み込む場合、またはHTML内にスクリプトを記述する場合、その処理順序を正しく理解しておくことは非常に重要です。 このページでは、JavaScriptの処理順序の基本から、具体的な例までを交えて解説していきます。
基本的な処理順序
JavaScriptは、基本的に記述された順番に処理されます。 例えば、以下のようなHTMLファイルがあるとします。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>サンプル</title>
</head>
<body>
<script>
console.log('これは1つ目のスクリプトです');
</script>
<script>
console.log('これは2つ目のスクリプトです');
</script>
</body>
</html>
この場合、ブラウザは上から順番にHTMLを読み込み、
1. `これは1つ目のスクリプトです` を出力する 2. `これは2つ目のスクリプトです` を出力するという順番で処理を行います。
外部ファイルを読み込む場合
外部JavaScriptファイルを読み込む場合も、基本的にはHTMLに記述した順番に読み込まれ、実行されます。 例えば、以下のように3つのJavaScriptファイル (`main1.js`, `main2.js`, `main3.js`) を読み込む場合を考えてみましょう。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>サンプル</title>
<script src="main1.js"></script>
<script src="main2.js"></script>
<script src="main3.js"></script>
</head>
<body>
<!-- コンテンツ -->
</body>
</html>
上記の例だと、【main1.js】→【main2.js】→【main3.js】の順番で読み込まれて実行されていきます。 例えば、main2.jsの中で定義されている関数はmain1.jsでは実行できないことを意味しています。 外部ファイルを読み込む時は注意するようにしておきましょう。
処理順序の問題点と解決策
JavaScriptの処理順序は、場合によっては問題を引き起こす可能性があります。 例えば、HTMLの要素を操作するJavaScriptコードが、その要素よりも先に読み込まれてしまうと、エラーが発生してしまうことがあります。
このような問題を解決するために、いくつかの方法があります。
方法 | 説明 |
---|---|
DOMContentLoadedイベントを利用する | HTMLの解析が完了したタイミングで実行されるイベントです。 |
defer属性を使う | scriptタグにdefer属性を付与することで、HTMLの解析完了後にスクリプトを実行することができます。 |
async属性を使う | scriptタグにasync属性を付与することで、スクリプトを非同期で読み込み、ダウンロードが完了次第実行することができます。 |
それぞれの方法の詳細や使い分けについては、以下のリファレンスなどを参照してください。
参考資料
- DOMContentLoadedイベント - Web API | MDN
- <script>: HTML埋め込みスクリプト要素 - HTML: HyperText Markup Language | MDN
よくある質問
Q1: JavaScriptファイルの読み込み順序を変更することはできますか?
A1: はい、HTMLファイル内のscriptタグの記述順序を変更することで、JavaScriptファイルの読み込み順序を変更することができます。
Q2: DOMContentLoadedイベントとloadイベントの違いは何ですか?
A2: DOMContentLoadedイベントはHTMLの解析が完了したタイミングで発生しますが、loadイベントは画像などの外部リソースも含めて全て読み込みが完了したタイミングで発生します。
Q3: defer属性とasync属性はどのように使い分ければ良いですか?
A3: スクリプトの実行順序が重要な場合はdefer属性を、実行順序が重要でない場合はasync属性を使用することをおすすめします。
その他の参考記事:JavaScript 関数呼び出し