JavaScriptのuserAgentとは?

JavaScript の userAgent とは?

JavaScript の userAgent とは?

JavaScript の navigator.userAgent は、Web 開発において重要な役割を果たすプロパティの一つです。これは、クライアント (主にブラウザ) に関する情報をサーバーに送信する文字列である「ユーザーエージェント文字列」を取得するために使用されます。この記事では、userAgent プロパティの詳細、使用方法、注意点、そして具体的な使用例について詳しく解説します。

ユーザーエージェント文字列の構造

ユーザーエージェント文字列は、一見すると複雑な文字列ですが、実際には一定の規則に従って構成されています。一般的なユーザーエージェント文字列は、以下の要素を含んでいます。

要素 説明
ブラウザ名とバージョン 使用されているブラウザの名称とバージョン情報 (例:Chrome/100.0.4896.75)
オペレーティングシステム クライアントのオペレーティングシステム (例:Windows NT 10.0; Win64; x64)
プラットフォーム デバイスの種類 (例:Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7)
レンダリングエンジン ブラウザが使用しているレンダリングエンジン (例:AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko))

userAgent プロパティの使用方法

userAgent プロパティは、navigator オブジェクトのプロパティとしてアクセスすることができます。具体的な使用方法は以下の通りです。


  <script>
    // ユーザーエージェント文字列を取得
    const userAgent = navigator.userAgent;

    // コンソールに表示
    console.log(userAgent); 
  </script>
  

このコードを実行すると、ブラウザの開発者ツールのコンソールに、現在のブラウザのユーザーエージェント文字列が出力されます。

注意点

userAgent は、ユーザーの環境に関する情報を多く含むため、プライバシーの観点から問題視されることがあります。また、ユーザーエージェント文字列はユーザーが自由に改変できるため、正確な情報を得られない場合もあります。そのため、近年では、userAgent のみに頼るのではなく、Feature Detection (機能検出) を併用することが推奨されています。

参考資料

よくある質問

Q1: userAgent でモバイル端末かどうかを判別できますか?

A1: はい、ユーザーエージェント文字列にはモバイル端末を示すキーワードが含まれている場合があり、それを利用して判別することができます。しかし、前述の通り、ユーザーエージェントは信頼性が低いため、Feature Detection を併用することが推奨されます。

Q2: userAgent は変更できますか?

A2: はい、ユーザーはブラウザの設定を変更することで、ユーザーエージェント文字列を変更することができます。そのため、ユーザーエージェントのみに基づいた処理は、意図したとおりに動作しない可能性があります。

Q3: Feature Detection とは?

A3: Feature Detection とは、特定の機能がブラウザでサポートされているかどうかを、JavaScript のコードで直接確認する手法です。userAgent のように間接的な情報に頼らず、より正確にブラウザの機能を判別することができます。

その他の参考記事:JavaScript ナビゲーター