angular promise 使い方

 

Angular Promise の使い方: Observable との比較

概要

この記事では、Angular での Promise の使い方を解説し、その特徴や利点を紹介します。また、Observable との違いに焦点を当て、どのシナリオでどちらを使用すべきかについても触れています。

 

AngularのPromiseとObservable

Angularは、ウェブアプリケーション開発において非常に人気の高いJavaScriptフレームワークです。非同期処理を扱うために、AngularはPromiseとObservableという2つの強力な機能を提供しています。この記事では、PromiseとObservableの違い、それぞれの使用方法、そしてApp Builderでどのように使用できるかについて解説します。

1. AngularのPromiseとは?

Promiseは、非同期処理の結果を表すオブジェクトです。非同期処理が完了すると、Promiseは成功(resolve)または失敗(reject)のいずれかの状態になります。成功した場合、Promiseは結果の値を返し、失敗した場合、Promiseはエラーを返します。

function getUserName(): Promise<string> {
  return new Promise((resolve, reject) => {
    setTimeout(() => {
      resolve('John Doe'); // 成功した場合
    }, 2000);
  });
}

getUserName().then(name => {
  console.log('ユーザー名:', name);
}).catch(error => {
  console.error('エラー:', error);
});

この例では、`getUserName()`関数はPromiseを返します。Promiseは2秒後に`'John Doe'`という文字列で解決されます。`then()`メソッドは、Promiseが解決されたときに実行されるコールバック関数を登録します。`catch()`メソッドは、Promiseが拒否されたときに実行されるコールバック関数を登録します。

2. AngularでPromiseを作成するには?

Promiseを作成するには、`new Promise()`コンストラクタを使用します。コンストラクタには、`resolve`と`reject`という2つの引数を持つ関数を渡します。

const myPromise = new Promise((resolve, reject) => {
  // 非同期処理
  if (処理成功) {
    resolve('成功');
  } else {
    reject('失敗');
  }
});

myPromise.then(result => {
  console.log(result); // '成功'
}).catch(error => {
  console.error(error); // '失敗'
});

この例では、`myPromise`というPromiseオブジェクトを作成しています。非同期処理が成功した場合は、`resolve('成功')`を呼び出してPromiseを解決します。失敗した場合は、`reject('失敗')`を呼び出してPromiseを拒否します。

3. AngularのObservableとは?

Observableは、時間の経過とともに複数の値を発行するオブジェクトです。Observableは、イベントストリームのようなものです。Observableを購読すると、Observableが発行する値を受け取ることができます。

import { Observable, of } from 'rxjs';

const myObservable = new Observable(observer => {
  observer.next(1);
  observer.next(2);
  observer.next(3);
  observer.complete();
});

myObservable.subscribe(value => {
  console.log(value); // 1, 2, 3
});

この例では、`myObservable`というObservableオブジェクトを作成しています。Observableは、`1`、`2`、`3`という3つの値を発行し、その後完了します。`subscribe()`メソッドは、Observableを購読し、Observableが発行する値を受け取るコールバック関数を登録します。

4. AngularでObservableを作成するには?

Observableを作成するには、`new Observable()`コンストラクタを使用します。コンストラクタには、`observer`という引数を持つ関数を渡します。

import { Observable } from 'rxjs';

const myObservable = new Observable(observer => {
  let count = 0;
  setInterval(() => {
    observer.next(count++);
  }, 1000);
});

myObservable.subscribe(value => {
  console.log('カウント:', value);
});

この例では、`myObservable`というObservableオブジェクトを作成しています。Observableは、1秒ごとにカウントアップした値を発行します。`setInterval()`関数は、指定された間隔で関数を繰り返し実行します。

5. App BuilderでAngular ObservableとPromiseを使うには?

App Builderでは、ObservableとPromiseを使用してコンポーネントにデータバインドすることができます。たとえば、`HttpClient`を使用してHTTPリクエストを行い、Observableを取得し、それをコンポーネントにバインドすることができます。

import { Component } from '@angular/core';
import { HttpClient } from '@angular/common/http';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <ul>
      <li *ngFor="let user of users$ | async">
        {{ user.name }}
      </li>
    </ul>
  `
})
export class MyComponent {
  users$: Observable<any[]>;

  constructor(private http: HttpClient) {
    this.users$ = this.http.get<any[]>('https://api.example.com/users');
  }
}

この例では、`users$`というObservableオブジェクトを作成し、`HttpClient`を使用してHTTPリクエストを行い、ユーザーのリストを取得しています。`async`パイプは、Observableが発行する値を自動的に購読し、テンプレートにバインドします。

6. Angular Observable vs Promise: 何が違うのか?

ObservableとPromiseはどちらも非同期処理を扱うための機能ですが、いくつか重要な違いがあります。

機能 Promise Observable
値の数 1つ 複数
キャンセル可否 不可
エラー処理 catch()メソッド error()コールバック
再試行 不可 retry()オペレーター

一般的に、ObservableはPromiseよりも強力で柔軟な機能を提供します。複数の値を処理する必要がある場合、キャンセルや再試行が必要な場合、またはリアクティブプログラミングのパラダイムを活用したい場合は、Observableを使用する方が適しています。

どちらを選ぶべきか?

シンプルな非同期処理には Promise、ストリームデータや複数の結果を扱う場合には Observable を選択するのが良いでしょう。

参考文献

Angular の公式サイトや RxJS に関するドキュメントもぜひご覧ください。

QA

Q1: Promise と Observable の最大の違いは何ですか?

A1: Promise は 1 回の非同期操作に対して結果を返すのに対し、Observable は複数の値をストリームとして返します。

Q2: いつ Promise を使用するべきですか?

A2: 単一の非同期操作が必要な場合、例えば API からのデータ取得などで Promise を使用するのが適しています。

Q3: Observable はどういう場合に使用すべきですか?

A3: ユーザーイベントやストリームデータを扱う場合、もしくはキャンセル可能な非同期処理が必要な場合に Observable を使用するのが良いでしょう。

その他の参考記事:angular resource promise