JavaScript セミコロン どっち?

JavaScriptのセミコロン: つける?つけない?

JavaScriptの文末にセミコロンをつけるかつけないか、これは長年議論されてきたテーマです。どちらのスタイルにもメリットとデメリットがあり、結局のところ個人の好みやプロジェクトのコーディング規約に帰結するケースが多いです。

A9: どちらでもよいと思います。

JavaScriptの構文では、文末のセミコロンは付けても付けなくてもよいことになっています。 ここで注意したいのは、セミコロンは“省略可能”ではなく、「セミコロンが見付からない場合は、自動的に挿入される」という点です。

セミコロン自動挿入の仕組み

JavaScriptエンジンは、コードを実行する前にパースを行い、文の区切りを判断します。この時、セミコロンがない場合でも、文法的に新しい文が始まると判断されれば、自動的にセミコロンが挿入されます。これを「ASI (Automatic Semicolon Insertion)」と呼びます。

セミコロンを省略することのメリット

  • コードの短縮: セミコロンを省略することで、コードの文字数を減らすことができます。
  • 視覚的なノイズの軽減: セミコロンがない方がコードが見やすくなるという意見もあります。

セミコロンを省略することのデメリット

  • 予期せぬエラー: ASIは万能ではなく、場合によっては開発者の意図しない位置にセミコロンが挿入され、エラーを引き起こす可能性があります。
  • 可読性の低下: セミコロンがある方が文の区切りが明確になり、コードが読みやすくなるという意見もあります。

セミコロンを省略すべきでないケース

以下のケースでは、セミコロンを省略すると予期せぬエラーが発生する可能性があります。

  • 次の行が括弧 ( )、角括弧 [ ]、またはテンプレートリテラル ` ` で始まる場合
  • return文

コード (セミコロンあり) コード (セミコロンなし)

function greet(name) {
  console.log('こんにちは、' + name + 'さん!');
}
greet('太郎');
        

function greet(name) {
  console.log('こんにちは、' + name + 'さん!')
}
greet('太郎')
        

推奨されるスタイル

結局のところ、セミコロンをつけるかつけないかは、チームやプロジェクトのコーディングスタイルに合わせるのがベストです。一貫性を保つことが重要です。

もし、どのスタイルを採用するか迷っている場合は、セミコロンを省略しないスタイルを採用することをおすすめします。セミコロンを省略することでコードが短くなるというメリットはありますが、予期せぬエラーが発生するリスクを考えると、セミコロンを明示的に記述する方が安全です。

参考資料

よくある質問

Q1: セミコロンを省略すると、コードの実行速度に影響はありますか?

A1: いいえ、セミコロンを省略しても、コードの実行速度に目立った影響はありません。 JavaScriptエンジンは、コードを実行する前にパースを行い、セミコロンを自動的に挿入するためです。

Q2: チームで開発する場合、セミコロンの扱いについてどのように決めるべきですか?

A2: チームでコーディングスタイルガイドを策定し、セミコロンの扱いについて明確にルールを定めることをおすすめします。 ルールを明文化することで、コードの統一性を保ち、可読性を高めることができます。

Q3: ESLintなどのリンターを使用するメリットは何ですか?

A3: ESLintなどのリンターを使用すると、コードの潜在的な問題を自動的に検出することができます。 セミコロンの有無についてもルールを設定することで、統一性のないコードやエラーの原因となるようなコードを未然に防ぐことができます。

その他の参考記事:JavaScript 演算子